ロングアンドワインディング労働

頼りにしていたS氏がご逝去され早や1年、我々の絹巻銀線の補給は途絶えたかに憂慮されたが、
A先生のお知り合いにR氏という強力なケーブルビルダーがいらっしゃった。
今回R氏のご助力により素晴らしいケーブルが手に入ったので紹介させていただく。

素材は5N銀線とプラチナに厳定(限定どころではなく)されている。
5N銀線といっても某メーカー製の5N銀線を流用した場合の音はひどいものであったので注意が必要だ。
プラチナは普通に貴金属商で入手できる標準純度のプラチナを使用している。

絶縁紙はボッシュのオイルペーパーコンデンサーを分解して取り出したもの。
これは耐圧も選定されていて、あまり高圧なものは厚みがありすぎてよくないらしい。
エジソンが電球のフィラメントを探して日本の竹に行き着いたように、R氏もあらゆる和紙を試した結果、
現在これを越えるものは見つかっていない.

DSCN0415_convert_20080916163624.jpg DSCN0418_convert_20080916163729.jpg
     切開して絶縁紙を取り出す

そして肝心なのが絹糸。
これは普通の蚕から採れる絹ではなく、天蚕と呼ばれる特殊な蚕から採れる天蚕糸に限られる。
それも中国産よりも国産が好い。
しかしながら国産の天蚕糸は貴金属並みの値段がついているので、ケーブル造りは難航の一途をたどっている。

DSCN0090_convert_20080625102526.jpg
      中央上が天蚕糸

R氏の製作されるケーブルにもいろいろなバージョンがあり、5N銀単線・5N銀リッツ線・プラチナ単線・プラチナリッツ線などから構成されているが、今回はその複合バージョンともいえる構造で、5N銀リッツ線+プラチナ箔によるものだ。
具体的には0.3mmφの5N銀線に件の絶縁紙を巻きつけたものを7本束ね、それをプラチナ箔で包むように巻きつける。
さらにその上から絶縁紙を巻きつけ、仕上げは天蚕糸の巻上げだ。
まあ想像を絶する作業だ。
根気がいるのは勿論だが、技術的にも並みの人間にはとうてい無理な仕事だ。

DSCN0753_convert_20100122130503.jpg
               完成したケーブル

DSCN0754_convert_20100122130619.jpg
           自作ネットワークに接続

DSCN0755_convert_20100122130650.jpg DSCN0756_convert_20100122130722.jpg
   375ドライバーへ                 2405トゥイーターへ

自作のデバイディングネットワークから375ドライバーと2405トゥィーターへの接続に使用した(ウーファー用はは未接続)
結果は・・・・・、
解像力がさらに向上した上にマイルドな耳触りという相反する特性を満たす結果となった。

この材質と構造が高性能である証明はなんのパラメーターからも立証できない。
4Nと5Nの銀の導電率がどう違うのかなど知らないし、プラチナなどは鉛よりはマシというだけで、銅よりもはるかに低い導電性を示す。
ただひたすら聴感上の試行錯誤の結果というだけである。
笑い話もしくはオカルトと受け取っていただくのも一興かとエントリーさせていただいた次第。

謹賀新年

明けましておめでとうございます 

旧年中は拙ブログをご贔屓くださり、まことにありがとうございました。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

新しき 年の始めの 初春の 今日降る雪の いや重け吉事

大伴家持

しんしんと降り積もる雪のように今年も善いことが重なりますように・・・・・。

電源完成

めちゃくちゃ寒い。
お気に入りのブルゾンをタンスから引っ張り出し、マフラーを首にぐるぐる巻きにしても寒い。
昔は暑い夏よりは冬の寒さの方がしのぎやすかったのだが、年をとるにつれて寒さへの対抗力が落ちてきた。
景気もいっこうによくならないし、身体も財布の中もお寒い今日このごろだが、ホットな贈り物が舞い降りた。

インターフェイスのOrpheusとICEpower®1000ASP モジュールを使用したパワーアンプへの真空管整流電源ユニットが完成したのだ。
といっても今回は自分で製作したのではなく、穴あけ加工はS君、取り付け・配線はA先生にしていただいた。
やっかいな仕事を快く引き受けて下さったお二人に深く感謝いたします。

DSCN0747_convert_20091216170025.jpg
フロントビュー
正面中央はプライトロンのチョークトランス10H 400mA
右は整流管TELEHUNKEN AZ12 左はITTのフィルムコン20μ×3(DC450V)

DSCN0751_convert_20091216170133.jpg
後部にはプライトロンの500VAトロイダルを2基、高圧電源用として配置。

DSCN0740_convert_20091216170842.jpg
整流管のヒーターには染谷電子に特注した50VAのトロイダルトランスをシャーシー内部に配置した。
4V・12.5Aの供給能力があるので、定格2AのTELEHUNKEN AZ12には十分な余裕だ。

この電源によって、100〜200Vの汚れた家庭用電力ではなく、可能な限り浄化された直流エネルギー(DC300V)をインターフェイスのOrpheusとICEpower®1000ASP モジュールを使用したパワーアンプへ送り込む事ができるのだ。

早速設置して音を出してみると・・・・

ウエスのギターはリアリティーが向上しているものの、ミルトジャクソンのヴァイブは少し固く、
全体のバランスも妙だ。

A先生とR氏はSPケーブルの欠点が出てきたとおっしゃったが、私は他の部分に目をつけていた。

電源ユニットの底板と脚である。

DSCN0743_convert_20091216172221.jpg

いままで使用していた電源ユニットには対策を施していたが、今回はまだノーマルの底板に樹脂の脚がついたままで音だしをしているのだ。
以前もそうだったが、この状態ではロクな音にならない。
で、急遽底板はそのままでタオックをかましてみると、A先生もR氏も安心の表情。

DSCN0744_convert_20091216172322.jpg

両氏が帰られてから底板も外して写真のように筐体側部にインシュレーターが乗るように設置すると、それまでとは打って変わって安定した再生音になった。
もちろん前回製作のRコアトランスバージョンよりも善くなっている。
まず、背景の静かさが特筆ものだ、
各楽器の抜けもひと皮むけている。
戻ってこられたA先生も、あまりの変貌振りに驚いておられた。

DSCN0752_convert_20091216170941.jpg

電源強化・純化の道は果てし無く続く・・・・・。  

トライガード

新しい電源は特注のトロイダルトランスの仕上がり待ちなので、DC300Vの供給ケーブルを整備してみた。
現在使用しているのは0.7mm絹巻き銀線4本縒りにトライガード処理をしたものである。
かれこれ10年前はこのトライガード処理が好結果をもたらしていたのだが、近年我々の間ではトライガードは無い方が好いという結論に至っている。
であるにもかかわらず、巻いた苦労を偲び、剥がす手間がわずらわしくてそのまま使用していたのだが、今回電源の新調を機会に剥がすことにした。

DSCN0718_convert_20091128171930.jpg
これがトライガード処理の仕上がりスタイル

DSCN0719_convert_20091128172009.jpg
stage1 まずいちばん外側の絶縁紙を剥がす。これが絶縁紙とはいうものの科学合成紙なので音質上善くないと思われる。

DSCN0720_convert_20091128172100.jpg
stage2 行き帰りの線路を共巻きにしたトライガードを剥がす。

DSCN0721_convert_20091128172130.jpg
stage3 行き帰りそれぞれに巻き込んだ絶縁紙を剥がす。よくやるわ実際・・・。

DSCN0723_convert_20091128172242.jpg
stage4 行き帰りそれぞれのトライガードを剥がす。

これでやっと絹巻き銀線4本縒りの素線に戻った。
剥がすだけでも手間だが、巻いたときの苦労はいかばかりか・・・。
肩こりと頭痛との戦いであった。

しかしこれでまたワンランク歪が減ったことは間違いない。

他力本願

染谷電子に発注したヒーター用のトロイダルトランスは約2週間で届くらしい。

実は今回の電源ユニット、2台作らなければならないが、私自身が製作する馬力がでなくてA先生にお願いした。
シャーシーは旧鈴蘭堂(現タカチ扱い)のSL-10で、この穴あけは仲間のRS237君が引き受けてくれた。

お二方にはこの場を借りて深く感謝の意を表します。

これでフルトロイダルの真空管整流電源が完成するわけだが、今まで使っていた1KVA Rコアトランスの電源はお払い箱か・・・と考えていたが、結局プレミアムとそのクロック(DEXA製)にまわすことにした。

1KVA Rコアトランスの真空管整流電源の1台をプレミアム本体に、もう1台をクロックに。
クロックのためだけに1KVA Rコアトランスの真空管整流電源を用意するというのは、軽四輪車に5000ccのスーパーチャージャーエンジンを積むようなものだが、それでもやりすぎと思わないところが勇ましいというかバカである。

さてさてどうなることか・・・・・。

追加で一発

質をともなわない量は恥!  
プロフィール

Author:hamond
つれづれなるまゝに、日くらし、硯にむかひて、心に移りゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。
究極の感動を味わうために日夜悪戦苦闘しております。
皆様のご支援がなによりの活力剤 !
よろしくお願い致します。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
FC2カウンター
カレンダー
01 | 2010/02 | 03
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 - - - - - -
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
By FC2ブログ

今すぐブログを作ろう!

Powered By FC2ブログ

ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード